【趣意と呼びかけ】

わが国の子どもを取りまく環境の変化は著しく、それに伴い医療や教育の現場では従来の方法だけでは容易に解決できない数々の問題に直面しております。これまでの学問は細分化の方向に進んで発展したため、総合的な視野を必要とする諸問題への取り組み方が充分ではありません。例えば疾患の発症や悪化にはストレスが関与しているという研究報告は相次いでいるにもかかわらず、臨床現場ではストレスマネージメントがなかなか普及せず、教育現場での理解や対応も充分ではありませんでした。

そこで私たちは従来の専門分野にとらわれない真の研究協力対策を築き、現場のニーズに応える研究を推進することを目指して、新しい学際的研究会『子どもの心・体と環境を考える会(日本子ども健康科学会)』を発足させました。

本研究会では次の3つのステップを重視しています。

  1. 従来の専門領域を超えた横断的・縦断的な異分野間の学際的研究体制の確立
  2. 研究によって得られた知見の普及
  3. 2に基づく実践家の育成による現場の対応力の向上

私たちの研究会は他の学会にはみられない広範囲な学際的研究会であり、平成11年12月の発足後(初代理事長:故 飯倉洋治先生 昭和大学医学部小児科教授)、年々その規模を拡大しながら活動を続けて参りました。平成15年12月には千葉大学大学院教授・河野陽一先生を大会長とした第5回学術大会を、「今考えよう!子ども達の環境と未来を」と題して開催する運びとなりました。さらに年1回の学術大会の他、年数回のテーマ別研究会で活動を展開してきました。

本会の趣旨にご賛同いただき、ご入会いただけますようお願い申し上げます。

日本子ども健康科学会

理事長: 大矢幸弘